帰ってきた?jamesbleke

2010年代というと、以外とjamesも、時代性を示すコアな音楽だと思っていたが、思いのほか大衆ウケしている印象だ。そんな彼が新曲を出した。↓


新アルバムの布石だろうか。時期相応だし、そろそろだろう。


そもそも、一聴、マニアックな、ダンス・ダブ・エレクトロニカサイウンドで、音を極限まで少なくして,音をぶつ切りにしたりと、前衛的な要素も全面に出ていて、マニアックといえば、そうとも言えるサウンド。新曲も、なんと、声を、ぶつ切りにして再構成している。(マジかよ・・・)

それでも今の時代では、大分、有名で売れていると思う。その時期、バンドサウンドっていうものに、心底飽きていて、ダンスとかダブに可能性が移っていった過渡期の中で、jamesだけが、頭一つ抜けていた印象があった。そのバンド的サウンドはthe xxが示していったが、どこか、冷たく、無機質な、いわゆる「密室系」の音楽サウンドがピンときていたものだ。

メロディアスではないのだが、黒人的な「ソウル」を感じさせる「歌物」としてのノリまで有していて、そこそこイケメン?笑で、いろいろと贅沢な音楽でありアーティストだ。もう、「この時代のすべて」を示しきった完璧なアーティスト、と勝手に個人的に思っている。

音響系ともいえるし、「音そのものを楽しむ」という、音楽の本質的な要素を、全面に押し出している。それでも、ヴォイス(魂)を込めて、最終的には、歌物・ポップサウンドとして仕上げてゆくという、才能が、素晴らしい。これから、声をはぎ取ってしまえば、清新なダブ・エレクトロニカとしても、聴けるが、なんといっても、彼は歌心がある。あくまで、歌手・アーティストでもあるってことが分かる。


ちなみに、ごく初期の名曲? cmyk ↑

単なるダンス・フロアミュージック的な盛り上がり、面白さもあって、彼もまた、まぎれもなくダンス・エレクトロニカの雄としても見せており、必ずしも、マニアックな要素だけ、あるいはインディー好きの音楽という範囲だけにとどまっているわけではないと言える。

むしろ、彼は、そのダンスフロアミュージックの可能性を、いわゆる文学青年気質、あるいは前衛的なアーティスト気質、自前の才能で、切り開いていったのだと思う。

マニアックな人たちが、よろこんで批評したくなるような「批評家ウケ」も満載で、それでいて、パーリィピーポーも、黙らせてしまう。バンド好きっていう人も聴いているのは、ライブを見れば分かるが、ドラムとか、みんなで歌える「ライブ感」ってのがあって、バンド好きにも受けるところだと思える。ん~贅沢だ。とにかく贅沢だ。

嫌味なくらいに優等生である。ピッチフォークの申し子といえる。

クラブミュージックを、エレクトロニカから、ダブで推し進めた初期のアルバムの傑作は、未だに健在だ。とはいっても、ダブの先駆者は、彼じゃないけれど笑 もともとダブステは、2000年代初頭から、あったみたいだが、詳しくは、もっと調べたい人に任せるとしよう。俺は必ずしも、知識だけではなく、頭空っぽにして、楽しみたいのが本望だ。

彼のなにがよいって、「文学オタクっぽい雰囲気?」だと思う。ダンスミュージックっていうと、いわゆるクラブでイェーイってする人たちの音楽なんだけど、家でゆっくりして、読書好きみたいな、いわゆる陰の物にも訴えるところがあるってこと。実際、joydivisionが現在も生きていたら、こういう方向性に、うまくバンドサウンドに取り込んで活躍していたかもしれない。ジョイディヴィジョンだって、エミネムだって、ジェイムスブレイクだって、どことなく「繊細」で、聴く人の類を絞らないところが、素晴らしい。エミネムだって、B系だけが聴いてるわけではないし、パンクロックだって、不良だけが聴くわけではない。

メロディアスなダブっていうと、相反する要素なんだけど、これが折衷しているところが、彼のポイントなんだろうな、って。でも、これ、みんな言ってるよね? ダカラ、そろそろ、終わりにしよう。

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